寝子の通り道

頭の中で繰り広げられている脳内(撲殺)ストーリーを小出しに。

不定期発信

年上の女

なんか嫌なタイトルだなと思うかもしれませんが、最近年上の女性が周りに多いので、思うことあり書くことにした。

もう少し若いとき、「年上の女」があまり好きではなかった。
今から思えばただの偏見だったのだけど。
職場にしろ、プライベートの場所にしろ、できれば関わりたくないと思っていたし、関わろうとしてきたら、さらっと逃げていたように思う。
自分よりもモノを知らないのに世間のすべてを知っているかのような口ぶりの女、無駄にプライドが高く人からモノを教えられることを嫌う女、周りの人を監視し神経質に評論する女、本やニュースをたくさん読みセレブのような趣味をお持ちなのに貯金もなく当たり前の判断ができない女、ほんの数年前まで私のイメージの「年上の女」とはそういうものだった。(ひどい)
もちろんそういう人ばかりでは無いし、そういう人も存在する。


私はこの時代に生まれて最近とても感謝している。
一世代前とは違って、実年齢に対して精神年齢が下がっているように思うからだ。
この年にこれが出来て当たり前、こういう場所でこういうことが言えないとだめだという決まりがとても緩くなったように思う。
変わり者で人とかかわるのが苦手な私にはとってもありがたいこと。
まあ、それなりに一般的な常識は持っていたいものだけど。


自分が「年上の女」として見られることが多い年齢になってからは逆に「年下の女」が苦手になった。
自分が当たり前だと思っていたことが実は当たり前でもなんでもなく、とても恥ずかしい行動だったことや、想像以上に無知であったことを思い知らされるからだと最近分かった。
若いときは自分なりの「常識」は無限で、人と違うということが判明してもそれすら誇りに思ったものだ。

最近私の周りには年上の女性が3人いる。
厳密にいうともっといるのだろうけど、それなりにプライベートで会ったことのある人達という意味で。
面白いもので、「長女」「真ん中っこ」「末っ子」とみんなポジションが違う。
3人とも全く違うタイプの人間で、話す内容も盛り上がり方も異なる。
共通していることは「独身」ということと、若いときそれなりに異性に「モテていたらしい」ということ。
めんどくさいので、長女の女性を「A子」、真ん中っこの女性を「B子」、末っ子の女性を「C子」とする。

A子は5つ年上。同居人とよく行っていた立ち飲みのお店で一人で飲みに来ていた女性。なんとなく話がはずみ、連絡先を交換してご飯を食べに行くようになった。

B子は9つ年上。職場が同じであり仕事帰りに予定が合えば飲みに行く。会社の近くにも行きつけがあり、月に1度くらいは行っていた。

C子は4つ年上。昔職場が同じだった営業の人に「気が合いそうだから」と紹介してもらって、気に入られたのか頻繁に誘われていた時期がある。事情があってここ1年以上会っていない。

時系列で言うと出会った順番はC子、B子、A子。

今日はその中でC子とのお話。
C子は温厚で人当たりが良く、食べるのも飲むのも好きでマナーもちゃんとしている。
口数はそんなに多くはないが、話題はそれなりに豊富で、周りから比較的好かれているようだ。
年上の女性と仲良くなることが少なかった私にはとても新鮮で、「年上の女」のイメージを簡単に覆してくれた人でもある。
あまり派手なイメージは無く割と面倒見は良さそうだが、かなりの恋愛体質で甘えん坊。
男女ともに年下好きで、昔の私とは違う理由なのかもしれないが、年上の女性が苦手だと言っていた気がする。
多いときは週1回のペースで誘われることもあり、その時は友達の中で一番会っていたのではないだろうか。
C子と飲みに行くのは楽しかったし、私から誘ったこともあるとは思う。
だけど付き合いが1年を超え始めてから、C子に対してストレスを感じ始めた。
数回に1回、C子の昔からの飲み仲間を交えて複数人で飲むことがあったのだが、その時にC子にも周りにも不信感を覚えるようになった。
私の中で人付き合いをする上で守るべきだと思っていることがいくつかある。それは特に複数人でいる場合。
支払いをごまかさない。精神的に孤独な思いをさせてはいけない。教えていない人に本人の許可なくプライベートなことをもらさない。
当たり前のことなのだけど、当たり前だからこそやぶってはいけないことだと思っている。
最初に嫌な気分になったのは支払いのこと。5人~10人くらいで飲むと、お金の管理をする人が一人いて、みんながその人に割り勘分を渡すということはよくあると思う。
その場合お金を管理している人や周りの人のことを信用し、自分の支払い分を渡す。
細かいお金がないときは、後でお釣りを渡すということになる。
細かいお金を持ち合わせていないことが数回あった私は、大きなお金を渡して後でお釣りをもらうことにするということもあった。
でも家に帰ってあれ?と思うこと増えていった。
そんなに高いお店でもなく、飲み放題にしているときもあるのに、まるで高級なお店に行ってきたかのように、お財布が寂しいことになっていることが多かった。
もちろん自分の気のせいかもしれないし、お釣りをもらい忘れたり、お金を落としたりということも考えられる。
ただ2回、3回と続き、自分でも気を付けるようになると、やっぱりおかしいかもしれないと思うようになった。
不信感を持った状態では楽しめないと思い、それからC子ともC子の周りとも少しずつ距離を取るようになった。
2年前、一カ月と空かずに会っていたC子と3ヵ月に1回、半年に1回となり、会わなくなって1年が経った。
そう、最後に会った時に確信を持ったのだ。
その時も10人くらいいて、私は久しぶりに会うのでとても歓迎ムードだった。
頭の片隅にモヤモヤはあったので、また同じことにならないように細かいお金を崩して持って行った。
1件目が終わり、4人で2件目に行った。
そのお店はその中の一人(C子ではない)の男性がよくいくお店で、私も何度か連れて行ってもらったことがある。
その男性は店員さんにも「良かったら飲んで~」とお酒を振る舞う。
年も私より10歳上だし、独身の実家住まいなので、別に不思議な行動ではない。むしろ男性ならよくあることなのかもしれない。
問題は支払いの時。男性が店員さんにふるまったのもあり、そこそこの金額になった。
C子は持ち合わせが少なかったようで、やや少なめのお金を出した。お酒の飲めないC子の友達がいたのだが、彼女は自分が飲んだ分よりも少し多めに払ったらしい。とりあえず私も支払いを済ませるために多めのお金を出したのだが、お店を出た後男性に返してもらう予定だった。どう考えても私が払うにはおかしい金額だったからだ。
「さっきかなり多めに出したので、ちょっと払ってもらっていいですか?」と言った。
するとびっくりな答えが返ってきたのである。
男性:「うんうん!もういいやん」
私:「いやでも、結構払ったんですけど」
男性:「もういいやんいいやん!」
C子:「私こっちやから行くねーまたねー」

私:キョトン

私の妥当な支払金額が3,000円だとすると9,000円ほど払ったことになるのだ。
ちなみに男性より多く払っている。
周りにたくさんお酒を振る舞いたくさん飲んだのにも関わらず、私よりはるかに少ないお金を払った男性、それを見ていたのに知らぬふりをして帰るC子にモヤっとした。 久しぶりに会って、確認するためというのもあったけど、何事もなく「気のせいだったのだろう」と思えればいいなとどこかで思っていたので、残念な気持ちでいっぱいになった。
結局言っても、我慢しても、結果は同じだったのだ。
私がお金にケチなのかもしれない。
でも前回までの例があったからだと思う。
そして1件目で小さな爆弾を落とされていたので余計腹立たしかったというのもある。
私の言う守るべきことが、この1日で2つ破られたのである。
「教えていない人に本人の許可なくプライベートなことをもらさない。」
C子にしか言っていない私のプライベートなことをその日初めて会った人も含めた10人の前でもらされたのである。
人によっては言われてもかまわない内容なのかもしれない。
でも私はものすごく嫌だった。
このことは今後C子にも言うつもりはない。C子にはそういった内容を言わなければ今後防げるからだ。

1年以上も前のことをなぜ急にネチネチと書いたのか。
今でも時折C子から連絡がくるからだ。
当日や翌日の急な誘いだったり、ゴールデンウィークや年末のお休みの時の誘いだったりするので、比較的断りやすく、今まで苦労せず会わずにすんでいた。
1年以上も経てば、モヤモヤもある程度解消され数カ月に1回くる連絡でふわっと思い出すくらいだ。
私が会わなくなった原因はC子の中では最後の支払いの件だと思っているだろう。
モヤモヤが薄まりつつある私は、特に断る理由が無ければ二人で会うくらいなら別に構わないくらいの気分になりつつある。
しかし、お金のことだし、自分は悪くないと思っていれば連絡などしてこないと思うのだが、彼女が連絡を取ってくる理由として思い当たることがいくつかある。そしてそれは私がなかなか会おうと踏み切れない理由でもある。
彼女と1年ちょっと凝縮して会って気づいたこと。
男女関わらずに対して、やきもち焼きなのである。
私がC子と共通の友人とC子抜きで会うことを極端に嫌がる。(はっきりとは出さないが、私がそういう空気を感じ取るのが得意)
C子と共通の男性に私が気に入られると、やんわり阻止をする。
私のプライベートな事や持ち物を異常に知りたがる。
たまに会う人ならいいのだけど、頻繁に会う人にそういったことをされると無意識に引いてしまうのだ。
私は昔から精神的に束縛されるのが嫌だ。だから別に秘密にしなくていいことも秘密にしてしまうくせがある。
それをなんとなくC子は感じ取っていたのかもしれない。
だからC子はよく探るような感じで話してくることが多かった。
彼女は複数の友達とは別に、2人で会う特別な女友達を欲しがっていた。
年齢的に周りは次々と結婚していき、夜に飲みに行ったり休みの日に一緒に出かけたりする友達がほとんどいなかった。
そしてたまたま紹介で知り合った私に白羽の矢がたった。
多分それは私でなくてもよかったのだろう。多少変わり者でも、合わない部分があっても、時間を共有できるのであれば。
それでもあのタイミングで知り合ったのは私なわけで、楽しい時間もたくさん過ごしたと思う。
2人で遠出をしたこともあり、写メも残っている。

嫌な事と良い事がループし、会うべきかもう会わないべきか悩んでいる。

こうやって書くことで、明確な答えが自分の中で生まれるのだろうかと思ったけど、やっぱり変わらないものだ。
書いていてつまらないことだなーとさえ思ったりもする。

タイトルが「年上の女」なので、またB子やA子についても書くかもしれない。

とりあえず今日は書き飽きたので終わりです。

昔の大人はこんなつまらない事で悩んでいなかったように思う。私が知らないだけかもしれないけど。